開幕戦で2件の違反が取りざたされたベッテル【バーレーンGP:ペナルティ】

レーススタート【バーレーンGP/サヒール、2021年3月28日(Pirelli)】


2021年の開幕戦として実施されたバーレーンGPでは、アストンマーティンのセバスチャン・ベッテルが2件のインシデントに対してペナルティを科されている。

一つ目は予選Q1でのイエローフラッグ無視。スチュワードはベッテルが問題のセクターを通過したタイミングを考慮しつつも、周囲にいた他のマシンの対応例を引き合いに出しつつ、イエローフラッグ無視に通常科される5グリッド降格を言い渡した。

また、決勝ではベッテルとアルピーヌのエステバン・オコンがターン1で接触しており、スチュワードはこのインシデントに関してベッテルに非ありとの裁定を下している。

バーレーンGPの週末を通してスチュワードが審議し、何らかの処分を下したインシデントおよびペナルティの詳細は以下の通り。

バーレーンGP初日:3月26日(金)

(金曜フリー走行1回目はペナルティなし)

【金曜フリー走行2回目】

◆ターン4のコース逸脱によるタイム抹消
違反内容:ターン4でコースを逸脱、FIA国際スポーティングコード附則L第4章2項(c)ならびに第12条1項1号(i)、およびレースディレクターの指示書第21条に違反
裁定:FIA国際スポーティングコード第12条4項1号eおよびFIA F1スポーティングレギュレーション第31条4項に基づくタイム抹消

[違反時間 カーナンバー. ドライバー(コンペティター)/抹消タイム]

18時03分09秒 77. バルテリ・ボッタス(メルセデス)/1分59秒805
18時04分07秒 44. ルイス・ハミルトン(メルセデス)/1分31秒647
18時09分06秒 22. 角田裕毅(アルファタウリ)/1分32秒044
18時29分23秒 31. エステバン・オコン(アルピーヌ)/1分32秒451
18時32分57秒 47. ミック・シューマッハ(ハースF1)/1分35秒332
18時45分34秒 77. バルテリ・ボッタス(メルセデス)/1分37秒505
18時48分52秒 77. バルテリ・ボッタス(メルセデス)/1分38秒617
18時50分30秒 77. バルテリ・ボッタス(メルセデス)/1分38秒032
18時52分08秒 77. バルテリ・ボッタス(メルセデス)/1分38秒584

裁定理由:スチュワードは映像を確認し、レースディレクターからタイミングインフォメーションを受け取った。上記マシンはコースを逸脱した。このペナルティはレースディレクターの指示書第21条、およびFIA国際スポーティングコード第12条4項1号eに基づいて適用されている。

バーレーンGP2日目:3月27日(土)

【土曜フリー走行】

◆ターン4のコース逸脱によるタイム抹消
違反内容:ターン4でコースを逸脱、FIA国際スポーティングコード附則L第4章2項(c)ならびに第12条1項1号(i)、およびレースディレクターの指示書第21条に違反
裁定:FIA国際スポーティングコード第12条4項1号eおよびFIA F1スポーティングレギュレーション第31条4項に基づくタイム抹消

[違反時間 カーナンバー. ドライバー(コンペティター)/抹消タイム]

15時14分17秒 77. バルテリ・ボッタス(メルセデス)/1分33秒372
15時21分23秒 77. バルテリ・ボッタス(メルセデス)/1分36秒635
15時24分40秒 77. バルテリ・ボッタス(メルセデス)/1分36秒885
15時59分05秒 22. 角田裕毅(アルファタウリ)/1分32秒677

裁定理由:スチュワードは映像を確認し、レースディレクターからタイミングインフォメーションを受け取った。上記マシンはコースを逸脱した。このペナルティはレースディレクターの指示書第21条、およびFIA国際スポーティングコード第12条4項1号eに基づいて適用されている。

【予選】

◆ターン4のコース逸脱によるタイム抹消
違反内容:ターン4でコースを逸脱、FIA国際スポーティングコード附則L第4章2項(c)ならびに第12条1項1号(i)、およびレースディレクターの指示書第21条に違反
裁定:FIA国際スポーティングコード第12条4項1号eおよびFIA F1スポーティングレギュレーション第31条4項に基づくタイム抹消

[違反時間 カーナンバー. ドライバー(コンペティター)/抹消タイム]

18時30分35秒 11. セルジオ・ぺレス(レッドブル)/1分30秒750
18時30分40秒  3. ダニエル・リカルド(マクラーレン)/1分30秒877

裁定理由:スチュワードは映像を確認し、レースディレクターからタイミングインフォメーションを受け取った。上記マシンはコースを逸脱した。このペナルティはレースディレクターの指示書第21条、およびFIA国際スポーティングコード第12条4項1号eに基づいて適用されている。

◆セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)
違反内容:ターン1でのイエローフラッグ無視、国際スポーティングコード附則H第2条5項5号(b)および第12条2項1号(i)に違反、レースディレクターの指示書第7条1項不服従
裁定:5グリッド降格、およびペナルティポイント3点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワードはカーナンバー5のドライバー(ベッテル)とチーム代表者から事情を聴取し、カーナンバー5と周囲にいたマシンの双方に関するビデオ、無線、テレメトリー、マーシャリングシステムの証拠を確認した。Q1の終了直前にカーナンバー9がターン1でスピンし、そのマーシャリングセクターにはダブルイエローフラッグが掲示されていた。その現場にやってきたボッタス、ベッテル、ぺレス、ラッセルがマゼピンを追い越していった。レースディレクターの指示書(第7条1項)に従うべく、ボッタスはすぐにチームからラップをアボートするよう指示を受けている。ぺレスとラッセルはチェッカーフラッグを受けており、減速するよう指示された。ラッセルはさらに、ダブルイエローセクターだったとの情報を追加で受けている。

ベッテルはラップを放棄しなかった。ベッテルはスチュワードに前方にスモークが見えたものの、ロックアップなのか停止しているマシンなのかが、そのマシンとスモークのごく近くに行くまで分からなかったと説明している。スチュワードの観測によれば、ベッテルが現場に近づく際、シグナルパネルが転倒したときにはすでにそこを通過しており、問題のターンにいたマーシャルはまだイエローフラッグに反応していなかった。とは言え、ベッテルはコースサイドに止まっているマシンに接近しており、ルールを鑑みればこれはダブルイエローフラッグが必要な状況だった。

ドライバーブリーフィングでレースディレクターはフラッグコードが厳密に施行されなければならない点を強調していた。スチュワードはコードにおいてもレースディレクターの指示書においてもプラクティスと予選でラップを放棄する要請は、こういったインシデントがあった際の要請が完全な停止である状況において、ラップタイムを記録する可能性を視野に入れてインシデントに接近しているドライバーをいかなるタイプのスピード管理からも妨げるべく策定されたと認識している。本件においては、ドライバーがインシデントの現場に接近するにあたってやや減速したのは明らかであるものの、有意義なラップタイムを記録する試みは継続していた。

本件において、ドライバーは本来ならダッシュから警告を受け取っているはずであり、チーム側もこのセクターがダブルイエローだと見て、他のチームと同様に助言できたはずだった。ダブルイエローになった際にはセクター内にいたという論点は共感を呼ぶものの、スチュワードはベッテルが前方で視認できるインシデントに接近していた点を指摘するのが重要だという感触を得ている。さらに、前方で同様のポジションにいたマシンはレースディレクターの指示書で意図されているように、ラップを放棄するよう指示されていた。したがって、スチュワードはこういったケースに適用される通常のペナルティである5グリッド降格のペナルティを科すものとする。

ベッテルの累積ペナルティポイント:3ポイント(2021年3月27日時点)

バーレーンGP決勝:3月28日(日)

【決勝】

◆セバスチャン・ベッテル(アストンマーティン)
違反内容:ターン1でカーナンバー31(エステバン・オコン/アルピーヌ)と接触、FIA国際スポーティングコード附則L第4章2条(d)に違反
裁定:10秒のタイムペナルティ、およびペナルティポイント2点(12カ月有効)
裁定理由:スチュワートは複数の角度からの証拠映像とテレメトリーを確認し、ターン1での接触についてはカーナンバー5(ベッテル)に全面的な責任があると判断した。

ベッテルの累積ペナルティポイント:5ポイント(2021年3月28日時点)

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