フェルスタッペンの速さを警戒していたと明かすハミルトン

メルセデスのルイス・ハミルトン【バーレーンGP/サヒール、2020年11月29日(Mercedes-AMG Petronas Formula One Team)】


29日(日)、シーズン第15戦バーレーンGP決勝レースに挑んだメルセデスのルイス・ハミルトンはポールスタートからトップチェッカーを受けて優勝を果たし、通算95勝目を挙げた。

フロントロースタートだったバルテリ・ボッタスは蹴り出しがにぶく、開始直後にロマン・グロージャン(ハースF1)のクラッシュによって赤旗が振られた時点で4番手に下がり、リスタート後には緊急ピットインでタイヤを交換する必要に迫られて後方集団に埋もれ、8位入賞にとどまっている。

ルイス・ハミルトン

「今日の出来事は、このスポーツが危険なものだということを改めて全員に思い起こさせてくれた。ロマン(グロージャン/ハースF1)のアクシデントは衝撃的だったし、ヘイローがその役割を果たしてくれたことに感謝している。現場に直行したFIAのメディカルチームにも感謝している。ロマンがあんな事故でも無事でいたことは、F1とFIAが行ってきた安全性の追求が素晴らしいことを示している。体力的にとてもきついレースだった。マックス(フェルスタッペン/レッドブル)はずっとプッシュしていたし、今日の彼は速かった。僕はスライドするクルマに若干てこずっていたけど、大事なときにマックスの速いラップに対応するだけの力があった。マックスがピットインして以降、レース終盤にどういう展開になるのか少し警戒していたけど、戦略面でずっと正しい判断をしてくれたチームに感謝したい。このような結果を再び得ることができたのはとても光栄なことだ」

バルテリ・ボッタス

「ロマンが大丈夫と聞いて本当によかった。それが今日最も大事なことだし、あんな大事故から脱出できてとても安心した。僕はレースの再スタートでパンクに見舞われた。接触もなかったし、デブリも見えなかった。だから何が原因かよく分らない。集団から抜け出そうと格闘したけど、僕たちは他のクルマよりも大きいウイングをつけていたから、車列を抜けるのは簡単ではなかった。終盤に再度のパンクに見舞われたけど、幸運にもセーフティカー中で順位を失うことはなかった。来週もっとうまくやるには何をしたらいいのか見てみる必要がある。コースのレイアウトは違ったものになるけど、多くの特徴はそのままだから、今週得られる教訓がたくさんあるはずだ。来週はツキがあるといいね」

クリスチャン・トト・ウォルフ(チーム代表兼CEO)

「始めに、この信じられないほど安全なレーシングマシンを与えてくれたFIAとF1にありがとうと言いたい。今日の出来事は、ヘイローの導入がいかに重要だったかを示している。また、現場でロマンの脱出を手助けしてくれたマーシャルたちとイアン・ロバーツ医師、アラン・バン・デル・メルヴェにも感謝したい。私が知る限り、ロマンは大丈夫なようだ。可能な限り早い回復を願っているし、衝撃的な映像を目撃することになった彼のご家族が心配だ。われわれのチームにとっては、またもほろ苦いレースだった。一方ではチームとルイスのことをとてもうれしく思っている。マシンは優れたパフォーマンスを見せ、戦略チームも最高の仕事をした。残念なことにバルテリはパンクチャーを起こし、今週末も運に見舞われた。彼の支配の及ばないところでレースに負けてしまうこのパターンを打ち破る方法を見つけなくてはならない。今年のバルテリはあと何勝かできたはずなので、彼がこうしたリザルトに耐えなければならないことが残念でならない。だが、それは彼をより強くするだろう。残る2戦では最善を尽くしてチャンピオンシップで2位を手に入れてもらいたい。来年は彼にとって素晴らしいものになると私は確信している。またレーシング・ポイントの心中は察して余りあるが、ランス(ストロール)が無傷に脱出できて良かった。セルジオ(ペレス/レーシング・ポイント)のマシンに何が起きたのかは分析する必要があり、調査して、今後こうしたDNF(リタイア)を確実に防がなくてはならない」

アンドリュー・ショブリン(トラックサイドエンジニアリングディレクター)

「ロマンが無事だと分かって心底ホッとした。今回のインシデントは恐ろしいものだったが、彼が安全に脱出できたことは幸いだった。今回のレッスンから学びを得るため、FIAがすべてのエリアを見直すことは良いことだと思っている。メディカルカーのアラン(バン・デル・メルヴェ)とイアン(ロバーツ)もマーシャルたちとともに本当に素晴らしかった。とても迅速かつ勇敢な対応だったと思う。また、レースを見事に管理したルイスを祝したい。しっかりとコントロールできていたとはいえ、レッドブルがレースにハードタイヤをエキストラに確保していたために、それが少しながらわれわれの弱点になっていた。最終スティントは少し奇妙で、セーフティカーの管理が難しいような場面があったものの、終盤にセーフティカーが出動した際にはレースが再開されることはないと分かっていたので、使い古したタイヤのまま、ルイスをステイアウトさせた。バルテリは悪運の割を食った格好だ。グリップが不足していたと見られる2番グリッドからの蹴り出しがにぶかったが、スタートそのものはまったく何も悪くなかった。リスタート後のオープニングラップでは右フロントタイヤにパンクチャーを抱えてしまい、選択の余地なく(ピット)ストップせざるを得ず、後方に下がってしまった。そこからの巻き返しは少々難しく、われわれが誰よりも大きなウイングを装着していたのは明らかであり、素早くマシンを追い抜いていくのがトリッキーだった。さらにレース終盤にもパンクチャーに見舞われたので、来週は波乱のないレースを期待しているはずだ。ショートコースでのレースになるし、いくつか改善すべき部分もあるが、おもしろいチャレンジになるに違いない」

【N/M/C】