【アブダビテスト初日:12/14】若手ドライバーがF1マシンをドライブ、レギュラー陣は18インチタイヤをテスト

レッドブルのマックス・フェルスタッペン【アブダビテスト/ヤス・マリーナ、2021年12月14日(Getty Images / Red Bull Content Pool)】


14日(火)、2021年シーズン最終戦の舞台となったヤス・マリーナ・サーキットにてポストシーズンテストが始まり、全10チーム参加の下、来季から採用されるピレリの18インチタイヤの評価など、それぞれのプログラムに取り組んだ。

今回のテストセッションは若手ドライバーテストとも呼ばれ、初めてF1マシンのステアリングを握る将来有望な若手たちが顔をそろえている。若手ドライバーが今季に使用された13インチのタイヤを履いて走行に臨んだ一方で、レギュラードライバーが参加したチームは2022年シーズンに向けて18インチタイヤを試した。

また、来季にチームを移籍するドライバーの一部は新たな所属先での活動を開始しており、メルセデスドライバーとしてチームのコンストラクターズ選手権制覇に貢献したバルテリ・ボッタスがアルファロメオ・レーシングを駆り、ボッタスに代わってメルセデスドライバーとなるジョージ・ラッセルがウィリアムズからチャンピオンカーに乗り換えてアブダビを走行している。

レッドブル

マックス・フェルスタッペン:124周|ベストタイム1分28秒013

「またステアリングを握れてうれしかったし、新しいタイヤの感触をつかめたこともよかった。すべてがスムーズにいき、タイヤについては大きくショックを受けることもなかったから、ポジティブだと思う。来年は何もかもが変わるし、マシンはまったく別物になるから、タイヤに関して初期の情報を得られたことはよかったと思っている。長いシーズンだったけど、最終的には大きな収穫のあったシーズンだったし、その最後に良い1日を過ごせた。今はレースコースからしばらく離れて過ごす時間が楽しみだね!」

ユーリ・ヴィップス:96周|ベストタイム1分25秒198

「F1マシンをドライブするのは本当に名誉なことだし、ましてやチャンピオンシップを勝ち取ったマシンをドライブするとなればなおさらだよ。ペースがとてつもなくてRB16Bのスピードに慣れるのに時間がかかったけれど、他のマシンと同じで、慣れれば自分の仕事をするだけ。午後にヒヤッとする場面があったけど、幸いにもすべて問題なく、すぐにマシンに戻れた。レッドブル・レーシング・ホンダと一緒に仕事ができたことはもちろん、このマシンをドライブするチャンスを得られた自分は、すごく幸運だと思っている」

ギヨーム・ロケリン(レースエンジニアリング責任者)

「今回のテストにおける若手ドライバーの要素としては、今日はユーリ・ヴィップスに参加してもらい、事実上、アブダビGP週末に走らせたマシンをドライブしてもらった格好だ。彼には主にわれわれがシーズンを通して得てきた結果やシミュレーターとの相関関係を確認してもらった。一方で、マックスはプロトタイプのマシンに乗り、18インチという大きなタイヤを装着した上で、重量やダウンフォースの点で想定されるレギュレーションにできる限り近づけられるように作業した。すべて予定通りに進んでいる。すでにシーズン中にアレックス・アルボンとともに新しいタイヤの作業を進めていたこともあり、今日は幸いにもそのまま仕事に取りかかれた。マシンはバランスも良く、いい1日だった」

マクラーレン

ダニエル・リカルド:MCL35Mにてピレリタイヤテスト|95周|

「2021年シーズンの締めくくりに良いテスト日を過ごせた。2022年のタイヤでいくらか走行時間を得られたことは本当に有益だ。たくさんのことを学び、大量のデータを収集できたから、来シーズンに向けて役に立つはずだ。来年のレースまでに学習すべきことがまだいろいろとあるけれど、僕らはいい状態だと思う。今は家に帰って家族に会い、2月にまたマシンに乗るまでの休暇を過ごすのを楽しみにしている」

パト・オワード:MCL35Mにて若手ドライバーテスト|92周

「今日は最高だった! 予想できる範囲を超えるマシンだ。特に高速コーナーなんか、グリップのすごさが半端ない。信じられないくらいだよ。もちろん、今朝はまだ首を回すところまでいけていなかったけど、終盤になると、自分が速く走れる可能性を制限していたのは頭を上げて進む方向を完全に見られていなかったことだと気づいた。頭を上げていられなくて、ずっと下がったままだったんだ! なんて素晴らしいマシンなんだろう。最高の経験だ。今日という日が終わってほしくないと思った。このとんでもなく素晴らしい1日を通して僕を支えてくれたザクやアンドレアス、このF1チームにいるすべての人に感謝している」

アンドレア・ステラ(レーシング部門エグゼクティブディレクター)

「非常に生産的な1日だった。ダニエルが2022年タイヤの作業に取り組み、マクラーレンのF1マシンを初めてドライブしたパトは2021年型マシンに乗り込んだ。2022年仕様のタイヤテストは非常に有益であり、興味深いものとなったし、多くのことを学べた。このデータを今晩に見直し、明日、ランドがステアリングを握る2日目に向けて、できる限り徹底的に準備していきたい。パトの速さ、姿勢、学習の早さにはとても感銘を受けている。この長いシーズンが終わる前に、明日もまた実りある1日を過ごせることを楽しみにしている」

アルファタウリ

リアム・ローソン:125周|ベストタイム1分24秒517

「とてつもなく最高の1日だった。信じられないくらい速いマシンだ。前にシミュレーターでは走ったことがあるけど、そのときはいつも、現実のマシンがあんなに速くなるわけがないって思っていたんだ。でも、現実なんだよね。今日、スクーデリア・アルファタウリでドライブすることを可能にしてくれたレッドブル、マルコ博士、チームのみんなに本当に感謝している。子供の頃からずっと夢に見てきたことだから、とにかく信じられなくて、ものすごくうれしい。初めてガレージを出発するときは当然、緊張した。緊張を見せないようにと思ったんだけど、間違いなく緊張を感じていた。フルスロットルを踏めるまで少し時間がかかったけど、全開で走れるようになると“なんてこった、すげーパワーだ!”と思った。一番大きな違いはダウンフォース。これまで乗ってきたマシンよりも格段に増えている。今日の走行プランではさまざまなタイヤを使ったショートランやロングランなど、いろんなことに取り組んだけど、すごくクールで自分にとって新しかったのはライブデータだ。コースを走りながらチームからアップデート情報をもらえるのは本当に興味深い。もちろん、彼らに知られずにミスを犯すなんていうのもできないけどね! ユウキ(角田裕毅)からフィードバックを得られたことも本当にうれしかった。彼とは以前、チームメイトだったから、彼の理解や学びを得られたことは良かったし、彼とまた一緒に走れたのもうれしかった。今日はマシンから降りたくなかったよ。初めてのF1は最高の経験だった」

ジョナサン・エドルズ(チーフレースエンジニア)

「リアムをチームに迎えて、このアブダビでテストドライブしてもらえたことは素晴らしい! 多くの距離を走り込み、素晴らしい1日を過ごすことができたので、彼にとっては本当に良い学習経験になったことだろう。現行のF1マシンのハンドリングやスピードにすぐに順応していたし、最初の数周を走っただけで、われわれが彼とともに試したかったいくつかのテストアイテムを試し、また、さまざまなマシンバランスで感触を確かめられるレベルまでペースを上げてきていた。彼が先入観を持たずに走れるよう、われわれもブラインドの状態でテストしたのだが、彼の技術的なフィードバックは的を射ており、パフォーマンスに集中しながらテスト項目に沿って取り組んでくれた。タイヤはF1の重要なパートを担っており、とりわけ、レーススティントにおいてはその管理が重要だが、1周のアタックラップも同様なので、リアムにはさまざまなタイヤのステータス、走行タイプ、燃料搭載量を経験してもらった。その結果、最適なラップタイムを刻めるように、温度を管理していけるようになっている。彼とともに作業できたことは良かったと思う。今回の短時間の関係でも、彼に優れたポテンシャルがあり、モータースポーツの世界で非常に輝かしい未来が待っていることが分かる」

フランツ・トスト(チーム代表)

「今日の若手ドライバーテストではリアム・ローソンがドライブを担当してくれたが、何のトラブルもなく125周を走破し、ラップタイムも非常に競争力があったので見事な仕事ぶりだったと言わざるを得ない。1日を通して素晴らしいフィードバックを与えてくれており、彼とはさまざまなセットアップを試し、とても強力なデータを多く収集できている。これにより、マシンを全体的に理解する上で役立つだろうし、来年には新しいマシンになるとはいえ、今日集めたすべてのデータが役立ってくれるはずだ。リアムは本当に素晴らしかった。また、ユウキもステアリングを握り、来年に使用する予定の新しいタイヤのテストプログラムを担当した。今日は多くの重要なデータを収集し、明日、ピエール(ガスリー)が新しい18インチタイヤのテストを締めくくる。今シーズン最後のテストなので、すさまじく厳しいシーズンを戦い抜いたチームのみんなに心からお礼を言いたい。チームの全員が本当に素晴らしい仕事をしてくれた」

ウィリアムズ

ローガン・サージェント

「F1マシンに乗って本当にすごい1日を過ごせたと思っている。何もかもが期待していた以上だ。まず、ウィリアムズに心からお礼を言いたい。生涯、心に残る経験だ。チームは今日のために素晴らしい準備を整えてくれた。自信を持たせてくれたし、楽しめるようにもしてくれて、ベストを尽くせるようにもしてくれた。走行プランを順調に進められたし、テストを通して自分が大きく進歩したとも思っている。序盤数回のランはグリップとパワーのすごさが信じられない感じだったけど、すぐに慣れたし、1日の終わりには快適さも感じられるようになった。F2やF3のマシンに比べると、ブレーキの性能がはるかにすごくて、ダウンフォースも大きくなっている。止めるときのパワーなんて、これまで経験したことがないものだった! ドライブを重ねて多くを学び、さらにペースを見いだしていけたから、今日の終わりに記録したラップタイムには満足している」

デイブ・ロブソン(車体パフォーマンス責任者)

「今日はローガンが本当によくがんばってくれた。彼にとっては初めてF1マシンのドライブだったが、何ひとつミスを犯していない。通常のF1レース週末に経験するような、さまざまな状況や体験をしてもらえるよう、フルプログラムに取り組んだ。先週末のアブダビGPで使用したミディアムとソフトのコンパウンドを使って92周を走り込み、プロ意識を持って激しいF1プログラムに求められる肉体的、精神的なチャレンジにも順応している。今日のローガンの走行を支えようと準備に励んだサーキットにいる全員はもとより、グローブにいるみんなが非常に満足しており、彼の成果に感銘を受け、また誇りに思っている。10月にウィリアムズ・チームの一員になって以降、彼は今日を目標に取り組み、現行のF1レースカーをドライブするというこの貴重な機会を最大限に活用しようとがんばってきた。今日の経験が、われわれとともにFW44を開発する上で素晴らしく役立ってくれるはずだし、次のコンペティティブなレースでの走行に向けて彼自身のスキルアップにもつながるだろう」

順位 ドライバー チーム ベストタイム 周回数
1. ニック・デ・ブリーズ メルセデス 1:23.194 77
2. リアム・ローソン アルファタウリ 1:24.517 125
3. オスカー・ピアストリ アルピーヌ 1:24.523 131
4. パト・オワード マクラーレン 1:24.607 92
5.  周冠宇(ゾウ・グァンユウ)   アルファロメオ・レーシング  1:25.142 119
6. ユーリ・ヴィップス レッドブル 1:25.198 97
7. ニック・イエロリー アストンマーティン 1:25.333 118
8. ダニエル・リカルド マクラーレン 1:26.252 95
9. ランス・ストロール アストンマーティン 1:26.579 143
10. ロバート・シュワルツマン フェラーリ 1:26.694 73
11. シャルル・ルクレール フェラーリ 1:26.989 87
12. バルテリ・ボッタス アルファロメオ・レーシング 1:27.183 127
13. アントニオ・フォコ フェラーリ 1:27.324 146
14. 角田裕毅 アルファタウリ 1:27.348 131
15. ローガン・サージェント ウィリアムズ 1:27.476 92
16. エステバン・オコン アルピーヌ 1:27.553 128
17. マックス・フェルスタッペン レッドブル 1:28.013 124
18. ジョージ・ラッセル メルセデス 1:28.062 132
19. ミック・シューマッハ ハースF1 1:28.499 100

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