7,500通りのシミュレーションを経た2022年型マシンのモデルをF1が公開

2022年型F1マシンのフルサイズモデル【イギリスGP/シルバーストーン、2021年7月15日(Formula 1)】


15日(木)、F1が2022年に導入するレギュレーション改革に沿った来季型マシンの原型モデルを公開した。

ルール変更は当初、2021年に実施されるはずだったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大により、1年先送りされることになった。ルールの大幅な刷新は、接近したレースを可能にし、オーバーテイクを増やすことを目的として、F1モータースポーツ部門のチームがFIAと協力して2017年にプロジェクトをスタートさせ、策定したものだ。

現行マシンで前のマシンとの接近した走行を難しくしているダウンフォースのロスを抑えるため、開発チームは1970年代に使われ、1980年代に入って禁止された“グラウンドエフェクト”のアイデアを取り入れている。後続マシンが受ける空気の乱れを極力減らそうというコンセプトで、フロントウイングやリアウイングの形状が大きく変更され、フロントタイヤの上に覆いかぶさるような“オーバーホイールウイングレット”が初めてF1に採用された。

また、大きな変更点として2022年からはこれまでの13インチに代わって、ピレリの18インチ扁平(へんぺい)タイヤが導入される。大口径タイヤの導入に向けてピレリはチームたちの協力を得て盛んにテストを実施しており、よりコンペティティブなレースが可能になると自信を見せている。

この他、持続可能な燃料の導入を目指すF1は、2022年に燃料内のバイオコンポーネントの割合を10%に増やすことを決めている。2022年に大きく変わるF1だが、パワーユニットに関しては同じ1.6リッターハイブリッドターボユニットが使用される。

2022年型マシンのモデルが完成するまでに、開発チームは7,500通りのシミュレーションを実施して膨大なデータを解析したといい、風洞でも100時間以上を費やして138もの基本構成をテストしたという。

この日の発表に先立って、新型マシンはシルバーストーン・サーキットでドライバーたちにもお披露目された。22人のドライバーたちはマシンを取り囲んで興味深そうに眺め、それぞれに来季への期待を口にしていた。

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