セバスチャン・ベッテル

Sebastian Vettel

出身ドイツ
生年月日1987年07月03日 (33歳)
参戦260
ポイント3018
優勝53
表彰台121
ソーシャルメディア
F1戦績
チームランキング
2007BMWザウバー/トロ・ロッソ14位
2008トロ・ロッソ8位
2009レッドブル2位
2010レッドブル1位
2011レッドブル1位
2012レッドブル1位
2013レッドブル1位
2014レッドブル5位
2015フェラーリ3位
2016フェラーリ4位
2017フェラーリ2位
2018フェラーリ2位
2019フェラーリ5位
2020フェラーリ13位
2021アストンマーティン-

プロフィール

レッドブルの若手ドライバー育成プログラムで成長を遂げたセバスチャン・ベッテルは、2010年に史上最年少でF1ワールドチャンピオンの称号を手に入れた。そんなベッテルはF1王者に求められる賢さ、頭の回転の速さ、マシンでの速さ、そのすべてを兼ね備えているドライバーだ。

カートでキャリアを始めたベッテルは2003年、フォーミュラBMWに挑戦してベストルーキーの名誉を得た。翌年には全20戦中18レースで勝利し、タイトルを獲得している。2005年にはユーロF3にステップアップし、2006年にはロバート・クビサの後任としてBMWザウバーのテスト兼リザーブドライバーに就任。その後はワールドシリーズbyルノーに参戦するも、2007年アメリカGPで急きょF1デビューのチャンスが舞い込む。

前戦カナダGPで負傷したクビサの代役としてレース参戦のチャンスを与えられたベッテルは、予選を7番手で通過して臨んだ決勝レースで見事8位入賞を果たした。ちなみに、デビュー戦での予選7番手というのは、同郷の大先輩ミハエル・シューマッハと同じである。

同年のハンガリーGPからは、解雇されたスコット・スピードの後任としてトロ・ロッソのレースシートをゲット。雨の日本GPで、セーフティカー導入中に後のチームメイト、マーク・ウェバー(レッドブル)に追突するなどミスも目立ったが、ウエットコンディションの中国GPで4位入賞という力強い結果を残した。

フル参戦1年目となった2008年もトロ・ロッソを駆ったベッテルだが、シーズン前半戦は数多くのアクシデントに巻き込まれて完走さえままならなかった。しかし、マシンのアップデートが効果を発揮したこともあり、雨のモナコで5位入賞を果たす。新マシンに自信を見いだすことができたベッテルは、またも雨のモンツァで快走してイタリアGPを制覇。F1史上最年少でのポールポジションと優勝をマークしてみせた。同シーズンはランキング8位につけ、2009年からは姉妹チームのレッドブルに移籍。経験豊富なウェバーをチームメイトに迎えたベッテルは、予選から好パフォーマンスを発揮して印象的な活躍を披露。中国GP、イギリスGP、日本GP、アブダビGPで勝ち、ランキング2位でフル参戦2年目のシーズンを終えた。

ドラマチックな幕切れとなった最終戦で初の王者に輝くまでランキングをリードすることはなかったとは言え、2010年は大活躍の年となった。シーズンを通して最速のマシンを操る最速のドライバーでありながら信頼性の問題やいくつかの大きなエラーのためにタイトル争いの蚊帳の外で迎えたラストレースにて、チャンピオン候補のフェルナンド・アロンソとマーク・ウェバーがそれぞれ7位と8位に終わったのを尻目に勝利を得たベッテルがこの年の栄冠を手にしている。

初めての防衛戦を前にレッドブルとの契約を2014年末まで延長したベッテルは、2011年シーズンの開幕から8戦で6勝、全19戦中16レースをトップ2で終え、4グランプリを残した状態でチャンピオンシップを勝ち取るという圧倒的な成績でチームの期待に応えた。

マシンの排気に関するレギュレーション変更によってレッドブルのパフォーマンスが冬季に大きな損失を被った2012年はより苦しいものに。しかし、シーズン終盤に入ってRB8は近づきがたい速さを発揮し、このパフォーマンスを最大限に活用したベッテルは2位のアロンソに3ポイント差で3度目の王座を手に入れている。

2013年開幕戦のメルボルンではロータスのキミ・ライコネンが優勝し、2位にアロンソが入るなど、ベッテルの4年連続戴冠は厳しいかに見えたが、マレーシアGPでチームオーダーを無視して勝利をもぎとってみせた。チームメイトのウェバーを軽視したとして物議を醸す一方でひたすら前進を続け、RB9がピレリタイヤを最大限に活用できるようになるや、ベッテルは飛ぶ鳥を落とす勢いとなる。シンガポールでの圧勝で輝かしい力を見せつけたベッテルはインドGPでタイトルを決め、シーズン末までに9連勝を達成している。

しかし、レギュレーションが大幅に変わるのと同時にチームメイトも変わった2014年が幕を開けるとすぐに、レッドブルが使用するルノーエンジンがメルセデスに比べて非力であることが明らかになり、ベッテルの快進撃はストップ。新車の要求にうまく適応できないでいたベッテルの存在は、もう1台のRB10を駆るダニエル・リカルドの活躍の影に隠れてしまった。前年度チャンピオンが1勝も上げられずにシーズンを終えたのは1998年のジャック・ビルヌーブ以来のことだ。

2014年日本GPを開催中だった鈴鹿のパドックは、前触れなくもたらされたベッテルのレッドブル離脱のニュースに驚かされた。1998年から続いてきたレッドブルとの関係を終わらせたベッテルは自身のアイドルであるミハエル・シューマッハの背中を追うようにフェラーリへ移籍し、伝統のイタリアチームの一員として2015年シーズンを迎える。新たな相棒は親しい友人でもあるキミ・ライコネンだ。

この移籍が成功だったと分かるまでに長い時間はかからなかった。2015年開幕戦オーストラリアGPで3位表彰台に上ったベッテルは、第2戦マレーシアGPで前年度未勝利のフェラーリに久方ぶりの勝利をプレゼントする。メルセデス優勢の状況にもかかわらず計3勝を挙げたベッテルは、ドライバーズ選手権3位で2015年シーズンを締めくくった。

2016年もライコネンとのコンビを継続して打倒メルセデスを目指したベッテルは、開幕戦オーストラリアGPで3位表彰台に上る。序盤はマシントラブルや他車から追突されたレース以外はコンスタントに表彰台フィニッシュを続けたものの、シーズンが進むにつれてフェラーリのペースは伸び悩むように。戦略が裏目に出たり、納得できない他車の動きにフラストレーションを募らせたりと、苦しい状況が垣間見えたベッテルだが、最終戦アブダビGPでは3位フィニッシュを果たして存在感を示している。表彰台に7回上ったこの年のランキングは4位だった。

2017年は大幅なルール改定とフェラーリが実施した構造改革が功を奏し、メルセデスのルイス・ハミルトンとタイトル争いを繰り広げたベッテル。ポイントリーダーとして夏休みを迎えながらも第18戦メキシコGPでハミルトンの戴冠を許した要因には、第14戦シンガポールGPでのクラッシュや、続くセパン、鈴鹿での信頼性トラブルなどがあったが、ベッテル本人が一番悔いているのは第8戦アゼルバイジャンGPでハミルトンがブレーキテストしたと感じ、セーフティカー出動中にハミルトンのマシンに当てにいった件だという。自身のコントロールが及ばないレーシングインシデントではなく、不必要なことで自ら機会を台無しにしてしまったからだ。

前年の雪辱を果たすべく迎えた2018年は、開幕から2連勝で幸先のいいスタートを切る。その後はライバルのハミルトンに連勝を許すレースもあったが、シーズン中盤までは前年同様にハミルトンと互角の戦いを続け、第10戦イギリスGPではポールスタートのハミルトンに勝利したことによりチャンピオンシップポイントで2点差に迫る。そして迎えた第11戦ドイツGP。自身の母国で3戦ぶりにポールポジションを獲得し、スタートダッシュを決めて順調にトップで周回を重ねていたが、自らのミスでマシンのコントールを失いリタイアを喫した。ここからのベッテルは調子が上がらず、第14戦イタリアGPや第17戦日本GPではレース中の接触により大幅に順位を落とすなど、振るわないレースが続いた。結局シーズン後半はベルギーの1勝のみでシーズンを終えることになり、チャンピオンを獲得することはできなかった。

キミ・ライコネンに代わって若手シャルル・ルクレールをチームメイトに迎えた2019年、シーズン序盤のベッテルは低迷が続いた。好調だったプレシーズンテストでの期待に反して、フェラーリのマシンは競争力が不足していたのだ。さらに、昨年同様にドライビングミスも目立つ。第2戦バーレーンGPではスピン、第7戦カナダGPではポールポジションからトップ快走中に自身のミスからルイス・ハミルトンへの進路妨害でペナルティを取られ、シーズン初優勝のチャンスを逃す。さらに第10戦イギリスGPではバトル中にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に追突しペナルティを取られている。一方、面目躍如となったのは第11戦ドイツGP。予選でのマシントラブルにより最後尾からのスタートだったが、めまぐるしく変わる天候で荒れたレース展開の中、次々に他車をオーバーテイクし順位を上げる。さらにレース終盤に怒濤(どとう)の追い上げを見せ2位でフィニッシュし、昨年の同レースでの雪辱を果たした。後半戦では第15戦シンガポールGPでシーズン唯一となる勝利を挙げたが、他のレースでは優勝争いに食い込むことはできず、最終的にランキング5位でシーズンを終えた。シーズンを通して予選・決勝ともにチームメイトのルクレールにも水をあけられ、第20戦ブラジルGPではそのルクレールと接触してしまうなど、4度のチャンピオン経験者らしからぬシーズンとなった。

新型コロナウィルスの影響でグランプリスケジュールが大幅に遅れた2020年シーズン、開幕戦を待たずにフェラーリはシーズン終了をもってベッテルが離脱することを発表した。このことに加え、フェラーリのマシンは前年以上に競争力が不足しており、ベッテルにとってはさらなる試練の1年となった。予選においてはほとんどのレースでQ3に進出できず、決勝でも中団に埋もれ、入賞もままならないレースが続いた。シーズン唯一のハイライトはウエットレースとなった第14戦トルコGPで、グリッド11番手からスタートしたベッテルは、前方の混乱を巧妙に回避し3番手でオープニングラップを終える。その後順位を落とすものの、スピンやコースアウトに見舞われるライバルたちを尻目に快走を続け、ファイナルラップでスピンしたルクレールをかわし、シーズン唯一となる3位表彰台を獲得した。最終的にフル参戦としては自己ワーストとなるランキング13位でシーズンを終えた。6年間在籍したフェラーリチームを振り返って、「チームのみんなの思いやりのことはずっと覚えておくよ。これからもずっと自分の一部になると思う」と語ったベッテル。2021年シーズンはレーシング・ポイントから名称変更するアストンマーティンと契約し、新天地で巻き返しを図る。

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