プロフィール
F1の長い歴史の中で、親子でF1ドライバーとなった者は数多く、そのうちの2人は親子でチャンピオンを獲得している。しかし、父のF1での偉業を考えると、ミックにとってはシューマッハという名前が大きなプレッシャーになるはずだ。それにもかかわらず、ミックは父ミハエルと同じレースのキャリアを歩んできた。
1999年にスイスで生まれたミックは2008年にカートを始め、2011年から2年間ADACカートマスターズのKF3クラスに参戦。同時期にユーロ・ウインターカップとDMVカート選手権で3位を獲得する。2013年のドイツ・ジュニアカート選手権とCIK-FIAスーパーカップで3位につけると、翌年からは舞台をより国際的な選手権にも広げ、CIK-FIA ワールド・KF-ジュニア選手権、CIK-FIA ユーロピアン・KF-ジュニア選手権で年間ランキング2位を獲得した。
2015年からはフォーミュラへ転身し、ファン・アメルスフォールト・レーシングからADAC F4選手権にエントリー。1勝を挙げるもランキング10位に終わる。翌年はプレマ・パワーチームに移籍し、同選手権とイタリアF4選手権に参加して両方で2位となる。2017年にFIAヨーロッパF3選手権にステップアップし、8勝した2018年にタイトルを獲得する。2019年にはFIA F2選手権にエントリーし、翌2020年にF2チャンピオンに輝いた。
フェラーリのドライバー育成組織であるフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のメンバーでもあるミックは、2021年にハースF1からF1に参戦する。ついに父と同じ舞台に立つ彼は、「ずっと、自分の夢であるF1を現実にしてみせると信じてきた。僕を信頼してくれたハースF1チーム、スクーデリア・フェラーリ、FDAに感謝したい。それから、両親に感謝と愛を伝えたい。僕のすべては両親のおかげだから」と述べた。